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Japanese - The Quakers
クェ―カ―派
大半の御国運動の例にたがわず、この斬新な運動は、ジョージ・フォックスという名の無学な織工の息子によって始められました。全く神学教育を受けることなしに、自分自身で聖書を読むことによって、彼は御国の福音を発見したのです。
興奮と喜びに胸を躍らせ、フォックスは、英国中で、御国中心のキリスト教を熱心に説き始めました。彼の説教は実に大胆不敵なものであったために、時には、国教会内で行なわれている(他の牧師の)説教をさえぎって、そこにいた会衆に説教し始めることさえありました。
こういう事があった後、一度は、怒った礼拝者の群れが、彼に集団暴行を加えたこともありました。フォックスがかろうじて首つりされるのを逃れるや、群衆は彼が意識不明になるまで、棍棒でなぐり続けました。ようやく意識を取り戻した時、彼は立ち上がり、暴徒を見渡し、大きな声でこう言いました。「望むなら、もう一度私を打ちなさい。ほら、ここに私の腕、頭、胸がある。」それを聞いた群衆は、狼狽し、意気阻そうしてしまいました。
ジョージ・フォックスの説教を通じて多くの弟子が生み出され、彼らは自らのことをフレンド会と呼びました。外部の人たちは、彼らをクェーカー教徒と呼びましたが、今日、彼らはこの名称で最もよく知られています。英国全域、そして後には米国で、クェーカーは、行く先々において、御国の価値観を説きました。教会当局は、クェーカーをむち打ち、投獄しましたが、何を持ってしても彼らを黙らせることはできなかったのです。
(米国の)新世界では、清教徒は、クェーカーに対し、「マサチューセッツ州に足を踏み入れることを禁ず。違反した者は、死刑に処する」と布告しました。しかし、クェーカーはマサチューセッツ州でも伝道を続けました。そのため、清教徒は彼らの多くを絞首刑にしました。
アナバプテストやヴァルド派と違って、クェーカ―は聖書の教え以上に、御霊の内なる啓示に強調点を置いていました。そして、御霊の新時代に突入したと考えた彼らは、洗礼ならびに聖餐はもはや必要でない、と誤って説いたのです。時が経つにつれ、御霊の内なる光を強調する彼らは、ますます社会運動の方に傾いていき、ますます聖書に信頼を置かなくなっていきました。今日、クェーカーは、主に社会運動に焦点をおく、きわめて自由主義的リベラルな団体になってしまっています。そして、本当にごく一部のクェーカーだけが現在、聖書的御国の福音を保持しているのが現状です。
ウィリアム・ペンは最も有名なクェーカー教徒の一人です。米国へ来る前、英国で彼は相当な迫害を耐え忍びました。彼が地下の信仰生活を余儀なくされた当時の霊的覚え書きが今も残っています。